私は仕込み中にラジオを聴く事があります。NHKの「子ども科学電話相談」はお気に入りで、いつも聴き逃し配信サービスで聴いています。
11月22日の放送で、岩塩についての質問がありました。
その時の名古屋市科学館主任学芸員の西本昌司先生のお話はとても興味深いものでした。
以下はその時の会話の一部を聞き書きしたものです。
昔ね、インドって別の大陸だったの。恐竜がいた頃はね、ちょっと離れてたの。離れてたってことは、インドとユーラシア大陸の間には海があった、って事。
インド大陸がだんだん北に動いてって、ユーラシア大陸に衝突したの。そしたら間にあった海がだんだん陸になって、蒸発しちゃったの。
それで、最後には間にあった地層が、お塩と一緒に山の上までギューッって盛り上げられちゃったの。すごいよね。
だから、今食べてるヒマラヤ岩塩ってのは、たぶん、恐竜時代の海の味だよ。
そう思うとさ、なんか、大事に食べないといけないな、と思わない?
だからさ、これから岩塩食べる時には、大昔の海の味なんだな、と思って食べて下さいね!
恐竜のいた時代の海の味。
なんという壮大なロマン。
調べてみると、インドとユーラシア大陸が衝突したのは約4000万年前。恐竜が絶滅したのは、6550万年前。少し時期にズレがあるようです。この頃にはインドとユーラシア大陸の間にあった海、テーチス海は徐々に干上がり始めていたのでしょうか。
アンモナイトの化石がエベレストから出てくる事はけっこう有名な話です。アンモナイトは恐竜と同じ6550万年前に絶滅してしまいました。
それがエベレストから出てくる、ということはやはり…ヒマラヤ岩塩も恐竜時代の海の塩。そう考えても良いのかもしれません。
ヒマラヤの岩塩。地球の歴史を感じながら、いただきます。
参考HP
子ども科学電話相談https://www4.nhk.or.jp/kodomoq/
JAMSTEC国立研究開発法人海洋研究開発機構のHPよりhttp://www.jamstec.go.jp/j/about/press_release/quest/20150212/
参考文献
生命38億年の秘密がわかる本 学研プラス