にゃこめしの食材博物記

YouTubeチャンネル「古代ローマ食堂へようこそ」の中の人のブログ。古代ローマの食文化についての記事を中心に、様々な歴史や食文化について調べて書いているブログです。

2020-01-01から1年間の記事一覧

マトウダイと聖ペテロの話

大きな口に長くたなびく背ビレ。全身をぐるり取り囲むようにとげが囲み、その真ん中に目を引く黒い紋様。絶大なインパクトのある御姿の魚、マトウダイ。 漢字では「馬頭鯛」と書きます。この魚の口は摂餌の際に大きく前方に伸びます。その顔が馬のようだから…

冬至の日の雑談

「かぼちゃよかぼちゃ、かぼちゃさん。馬車になって私を素敵な王子様の所へ連れて行っておくれ」 プリンセスは言いました。 するとかぼちゃは答えました。 「無理。」 プリンセスは髪を振り乱し、斧を掴むとかぼちゃ目がけて振り下ろしました。 あわれなかぼ…

ルジェという魚の話

フランスでルジェ(rouget)と呼ばれる魚があります。名前から予想出来る通り、赤味がかった色が美しい魚で、フランス料理の高級食材です。これはヒメジの仲間のストライプド・レッド・マレットという魚です。 (ちなみにrouget poissonで検索をかけると、様…

ヒマラヤ岩塩と恐竜の話

私は仕込み中にラジオを聴く事があります。NHKの「子ども科学電話相談」はお気に入りで、いつも聴き逃し配信サービスで聴いています。 11月22日の放送で、岩塩についての質問がありました。 その時の名古屋市科学館主任学芸員の西本昌司先生のお話はとても興…

鮭の祟りと鮭供養の話

各地の鮭漁もピークを迎え、スーパーの店頭にも秋鮭の切身が並んでおります。 鮭は昔から日本人に馴染みの深い魚でした。 それ故、各地に鮭に関する民話や伝承の話が残っております。その中からいくつか、私が興味深く思ったものをご紹介したいと思います。 …

オニダルマオコゼを喰らふ話

鹿児島は枕崎から魚を仕入れた際、オニダルマオコゼが一緒に入荷しました。いつも珍しいお魚があれば送って頂いてます。感謝! ちなみに、扱いが難しい魚なので今回は、賄いでいただきました。 写真だと、こんな感じです。 背鰭には強力な毒針があります。ぶ…

むかごの話

コロコロと可愛く、ホクホクとした旨味。茹でても、蒸しても、揚げても。むかごの季節になりました。むかごとは、山芋や長芋の蔓と葉柄の間にできる球芽の事です。 山芋の標準和名はヤマノイモ。栽培されたものが山芋、自生するものは自然薯と呼ばれて珍重さ…

コトヒキという魚の話

コトヒキというお魚の名前の由来や別名について。ちょっとだけ調理法も。

はじめに

どうも、こんにちは。 にゃこめしと申します。 今にも潰れそうな小さな居酒屋の料理人をしております。 このブログはさまざまな食材について、私が調べた事を書いていくブログです。 私は歴史や文化や雑学などいろいろな事を調べる事が好きなのですが、中で…