コロコロと可愛く、ホクホクとした旨味。
茹でても、蒸しても、揚げても。
むかごの季節になりました。
むかごとは、山芋や長芋の蔓と葉柄の間にできる球芽の事です。
山芋の標準和名はヤマノイモ。栽培されたものが山芋、自生するものは自然薯と呼ばれて珍重されます。(最近は栽培された山芋が「自然薯」という商品名で売られている事のほうが多いようですが。)
長芋の標準和名はナガイモ。いちょう芋、つくね芋などいろいろな品種があるようです。
実は、ヤマノイモとナガイモは別種で染色体数も違うのだそうです。
が、市場ではしばしば混同されています。
どちらも葉の付け根にむかごをつけます。
売られているむかごの場合、どちらのむかごか特に区別せずに売られている事が多いようです。
むかごは実ではありません。脇芽が栄養を蓄えて丸くなったものです。落ちると、そこから発芽します。
実のほうは、種の周りに羽が付いて、風で飛ばされやすい形をしています。食べるところはありません。こちらも発芽します。
生命力を感じますね。
むかごは秋の季語としても好まれたようです。
芭蕉「きくの露落て拾へばぬかごかな」
一茶「ほろほろとむかご落ちけり秋の雨」
蕪村「うれしさの箕にあまりたるむかごかな」
むかごごはんにしても美味しいです。
お米2合、むかごひとつかみ、塩小さじ1/2、酒大さじ2。普段通りの水加減。
炊飯器で炊くだけで美味しいむかごご飯ができますよ。
参考文献
参考HP
きごさい歳時記 http://kigosai.sub.jp/001/