にゃこめしの食材博物記

YouTubeチャンネル「古代ローマ食堂へようこそ」の中の人のブログ。古代ローマの食文化についての記事を中心に、様々な歴史や食文化について調べて書いているブログです。

タコのゆで方 生ダコをキレイなゆでダコにする下ごしらえの方法

タコを生の状態から料理する機会って、少ないですよね。スーパーに売っている、アノ状態にするまで、下処理になかなか手間がかかるものです。

 

ところが!

釣りをする友人から生のタコをもらった! 

実家や親戚から生のタコを送ってきた!

テンション上がって生ダコ買っちゃった!

 

食べたいけど、どうして良いかわからない。

そんな方に、海鮮系居酒屋の料理人である私、にゃこめしが、タコの茹で方を伝授いたします。エッヘン!

 

さてさて、

当たり前ですが、タコは最初から赤くてプリプリの姿をしているわけではありません。

茹でる前のタコはこんな感じ。f:id:nyakomeshi:20210524125232j:imagef:id:nyakomeshi:20210524125307j:image

グロテスクです。ヌルヌルです。

 

まず、内蔵を出します。

タコの内蔵は頭の部分に入っています。タコ入道の絵を描いたときに、鉢巻を巻いている、目の上の丸い部分です

(生物学的には胴の部分なのですが、一般的には頭と言ったほうが話が通じやすいので、以下、頭と表記します。)

 

頭の後ろ側から親指を突っ込んで、
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手袋を裏返すように、ぐるりと裏返します。内臓が出てきますので、むしり取って水洗いしましょう。作業が終わったらもう一度頭を裏返しにして、タコを元の姿に戻しておきます。

(この作業は釣った人や魚屋さんがやっておいてくれる事も多いです。裏返して内臓が出てこなかった場合は、次の工程に進んで下さい。)

 

次に、塩でヌメリを取ります。

ボウルにタコと手のひら一杯分くらいの塩を入れたら…


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揉みしだく!揉みしだく!

モミモミ揉みしだく!

水で洗い流して、まだヌメリが残っているなら、塩揉みを繰り返して下さい。私はいつも3回くらい塩もみしています。

 

さて、いよいよ茹でましょう。

なるべく大きなお鍋を用意してください。濃度が約5%の塩水を作って、火にかけます。

 

5%食塩水の作り方は以下の通り。

水1リットルに対して塩が50gです。

もし、アナタのお鍋に5リットル水が入るなら、250gの塩を入れてください。

(厳密には5%食塩水になっていない事を、理系の方はお気づきでしょう。しかし、ここではあまり細かく考える必要はありません。だいたいで大丈夫です)

そこにお酢を大さじ2杯ほど入れてください。お酢はタコを鮮やかな赤にして、色止めしてくれます。

 

作った食塩水を火にかけて、ぐらぐらと沸騰させてください。

沸騰したら、脚先から数回に分けて、チョン、チョン、とお湯に漬けていきます。

これは、一気にタコを放り込むと、お湯の温度が下がり過ぎてしまうので、数回に分けて漬ける事で、温度を調節しているのです。

おまじないではありません(笑) 

 

さあ、いきましょう!

 

ちょっと漬けて、持ち上げる!
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またちょっと漬けて、

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持ち上げる!

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最後に、タコを全部お湯の中に入れて手を放したら、
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すぐに弱火にしてください!

ここがポイントです。調節できるウチの一番弱火にしましょう。

ぐつぐつと煮てしまうと、タコの皮がめくれてしまいます。予熱でじっくりと火を通しましょう。


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このタコは中程度の大きさなのでこのまま8分火を通しました。小さいものなら2〜3分、大きめのものなら10分程度です。

 

火を通し終わったら冷水にとって、残っているヌメリや汚れを優しく洗い流します。
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これで完成です!

あとは切り分けてお好みの食べ方で食べるだけです。刺身、カルパッチョ、煮物、タコめし、アヒージョなどなど、最高です( ´∀`)

関西人の皆様、これでたこ焼きも作れますよ〜!!


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